【名刺代わりの本紹介】お気に入りの滞在記

お気に入りの本紹介、続いては自伝/滞在記になります。
自伝や滞在記は、その人の人生をのぞき見したり、遠い国を旅している気分になれたりするので、とてもわくわくします。ページをめくるたびに「こんな景色を見ていたんだ」「こんなふうに生きてきたんだ」と、新しい発見があるのも魅力です。
クロどんな本か気になる!気になる!
今回は、私のお気に入りの自伝や滞在記をいくつか選んでみました。
藤原正彦さんが若き数学者としてアメリカに留学した日々を綴った滞在記です。
数学の研究生活の裏側だけでなく、異国での文化との出会い、人との関わり、そして日常の小さな喜びや戸惑いまでが温かく描かれています。
「研究に打ち込みながらも、人生をどう歩むか」――その真剣さやユーモアが伝わってきて、読んでいて自然と背筋が伸びるような気持ちになりました。
学問の世界を知らなくても、人が異国で成長していく姿に共感できる一冊です。
フランス料理のシェフ、斉須政雄さんが語る、自身の修業時代や料理に向き合う日々を綴った本です。
タイトルのとおり調理場は「戦場」のように厳しく、甘えのない環境。けれど、その中で学んだ覚悟や、料理に対する真摯な姿勢が力強く伝わってきます。
料理の世界に詳しくなくても、「自分の仕事にどう向き合うか」という普遍的なテーマとして響いてくるのが魅力だと思いました。
背筋をピンと伸ばして、もう一度がんばろうと思わせてくれる一冊です。
なお、斉須政雄のお店「コート・ドール」は、2025年2月に閉店されたそうです。
この本を読んだタイミングでは閉店されていたのですが、一度訪れてみたかったです。
バックパッカーとして、香港からロンドンまで乗り合いバスで旅を続けた記録です。
ただの旅行記ではなく、各地での人との出会いや、文化との衝撃的な出会い、自分自身の内面の変化までが生き生きと描かれています。
旅の中で著者は、異文化の人々と積極的に交流し、ときに深く語り合い、ときに笑い合います。
しかし同じように、必ず訪れるのが「別れ」。その繰り返しが旅の現実であり、読んでいるとこちらまで胸がきゅっとなる瞬間もあります。
さらに、移動手段は快適な飛行機や列車ではなく、現地の人々と肩を並べる乗り合いバス。
埃っぽくて暑く、長時間揺られるハードな旅路が続きますが、そこにこそ「リアルな旅の息づかい」があり、読む者を強く引き込みます。
読んでいると、まるで自分も一緒に旅をしているかのような臨場感があります。
「知らない土地でどう生きるか」「旅が人をどう変えるのか」という普遍的なテーマが、ページをめくるたびに迫ってきます。



旅行前や旅行中の移動で夢中になれる一冊。
旅行の楽しみが倍増します。
ご紹介した本のラインナップです。
- 『若き数学者のアメリカ』藤原正彦
- 『調理場という戦場』斉須政雄
- 『深夜特急』沢木耕太郎
これらは分野も舞台もまったく違いますが、共通して「ひとりの人が自分の道をまっすぐに歩んでいく姿」を描いている本だと感じます。
学問の世界、料理の世界、数学史の謎、そして旅。
どの本も、自分がその場に立っているような臨場感を与えてくれて、読む人の背中をそっと押してくれる力があります。






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